こんにちは。琉球國民謡協会で三線教師を目指している宮城です。
沖縄民謡コンクールの新人賞に合格して次のステージである優秀賞に挑戦する人はどの程度いるのでしょうか?統計を取っていないので良くわかりませんが、意外に新人賞に合格すると満足してしまい三線のお稽古から離れる人は意外に多い印象を受けます。
そんな状況で優秀賞、最高賞と順に各ステージに上がっていく人は、本当に努力の人だなぁと思います(自分も含めですけどね♪)
沖縄民謡が大好きで、三線も上達したいという気持ちが強い方は、自然と最高賞まで挑戦していくと思うのですが、最高賞に挑戦する時のハードルはこれまでのコンクールとは比較にならないぐらい高いハードルになっていると思います。
その理由として最高賞に挑戦するという事は、三線の経験年数がそれなりに備わっていると周りから見られるからです。
教室や研究所のメンバーからも一目置かれる存在になっているだろうし、先生からも「もう大丈夫でしょ?」みたいな見えないプレッシャーを感じる事も多々あると思います。
僕は最高賞で一度「不合格」を食らっているので、2回目の最高賞受験に関しては相当のプレッシャーがありました(;^ω^)
でもそんなプレッシャーもイメージ力や曲の背景を少し調べるだけでも、民謡コンクールの高確率は格段向上するのではないかと考えています。
今回は、これまで僕がコンクール受験までに試してみた「合格する為にするべきこと:浦波節編」を少し紹介したいと思います。
ちなみに僕はこの方法で最高賞上位入賞を果たしましたヾ(≧▽≦)ノご褒美の独唱は芸能祭で「ヤッチャー小」を歌って、TVでもしっかりと放送され一時期は「有名人」になりました♪
そんな経験から分かったのは、結論から言うと民謡コンクールの受験に不可欠な事は「課題曲をどれだけ自分のモノにするか」です。要するに「自分の得意な曲」、いわるゆ十八番(おはこ)にしてしまえば、コンクールなんて怖くない!と言う事です。
僕が考える課題曲を十八番(おはこ)にするコツは・・・。
・課題曲の背景を調べてみる
・曲に合うストーリーをイメージしてみる
・自分の知っている歌手の音源を手に入れる
では、今から課題曲を十八番(おはこ)にするコツについて説明していきます。
浦波節の背景を調べてみた
作者は普久原朝喜さん。チコンキー(蓄音機)ふくばるという名前は知る人は知る・・・というか僕も昔聞いた程度ですが・・。
マルフク・レコードという沖繩のレコード会社を大阪で立ち上げた普久原さん。沖繩を離れた同郷の人々の心をレコードに吹き込まれた歌で癒やしたことでしょう。
息子さんも沖繩でレコード会社を拡大することに尽力し、嘉手苅林昌さんなど有名な唄者も数々のレコードもマルフク・レコードから出ていたそうです。
そんな普久原さんが作った「浦波節」ですが・・・。普久原さんの息子さんのインタビュー記事を読んでみると、普久原さん本人は「浦波(うらは)節」と呼んでいたそうですよ。
知らかなった(;゚Д゚)それになんで浦波節?という歌の由来も教えて欲しいです(;・∀・)
インターネット上ではあまり歌詞の背景については書かれていませんでした。もう少し詳しい解説をしたいので、図書館に通いながら情報を集めておきます(*´∀`*)
今後のアップデートしていきますのでお楽しみにヾ(≧▽≦)ノ
浦波節の歌詞からストーリーをイメージする
1.浮世なだやすく 渡いぶしゃあらば 誠よい他の 道やふむな
2.誠する人の後や何時までも 思事も叶て 千代の栄い
3.情よりほかに 頼むしやねらぬ つくづくと浮世 思て見れば
4.成せば何事も ないることやしが 成さぬゆいからど ならぬさらみ
浦波節は教訓歌としても、とても有名な歌ですが皆さんはこの歌をどうイメージしますか?
歌詞の内容からも教訓歌というはすぐに分かるんですが、誰が、誰に語っている歌なんでしょうか?
僕の勝手なイメージですが・・・。
この歌は、両親や祖父・祖母の世代から静かに諭されるように教えられている歌のように聞こえてしまいます。
例えば1番の歌詞から人から後ろ指差されない為にも誠実が大事だよ~と言われているように感じます。
世の中には簡単にお金儲けができると考えて、楽な道、楽な仕事を選んでしまう事があります。そして結果的に人の信頼を裏切ってしまい自分の居場所がなくなることも実は多いです。
でも、この浦波節はそんな「不誠実は駄目だよ~」と教えてくれる祖父や祖母からの助言のようにも聞こえ、襟を正したくなる歌にも感じてしまいます。
沖繩の歌でよく歌われる歌の歌詞は、「誠」や「情け」がとても多いです。それだけ沖繩の人にとっては、義理人情が昔から大切な「生きる道しるべ」だったということが想像できますね( ..)φメモメモ
自分の好きな歌手の歌を聞きまくる
課題曲の背景を勉強して、歌詞のストーリーをイメージしたら後は音源を聞きまくるだけです。しかし、その際にも注意点があります。
それは自分の好きな歌手の音源を探すという事です。
僕の場合は「仲宗根創」さん一択ですが・・。皆さんはどうでしょうか?
僕が「仲宗根創」さんを一押しする理由ですが
・知名度がしっかりある沖縄の唄者である
・歌のリズムが整っていて基本に忠実(に聞こえる)
・歌三線の実績もしっかりある
です。
毎日午後4時から流れてくるラジオ「民謡で今日拝なびら」でしっかりとパーソナリティを務めている仲宗根創さんの音源を聞き込んで練習すれば、合格も一歩近づくのではないかとおもいます。
民謡で今日拝なびらRBCラジオはこっちです♪
ここで注意!
好きな歌手の歌を聞き込みましょう!っとお伝えしましたが、派手なアレンジをしている曲は聞いては駄目ですよ。なぜかというとコンクールの課題曲は「基本が備わっているか」を審査しているからです。
浦波節のジャズバージョンとか聞いてもコンクールには通りませんからね(;’∀’)
基本的な歌い方や歌に感情を乗せて歌う事、そしてリズムをしっかり刻んで演奏することが大事であって、アレンジして歌うのは「コンクール以外」でやりましょうね。
あくまでも「試験」という事を忘れずに練習してくださいね♪
以前、僕が新人賞を受けた時に当時の師匠から言われたのは「知名定男を聞きなさい」と言われたことがあります。その理由としては「歌の基本がズレていないから」と師匠は答えてくれたのですが。
これって、とても大切な要素なのですが「嘉手苅林昌」さんの歌は結構崩して歌う事が多くて「歌遊びの天才」だなぁと思いながら僕は嘉手苅さんの曲を聴いています。
なので、コンクール受験とエンターテインメントとしての歌は違うので、やっぱり基本を外さない唄者を参考に勉強していく方が近道かなぁと思います。
浦波節を歌ってみた
まぁ、上手く歌えているかは賛否両論ありますが、頑張って作ってみたので聴いてくださいね(*’▽’)
この時は確か仲宗根創さんの音源を参考に練習していたと思います。
今日のまとめ
浦波節は教訓化でとても大切な歌詞が歌われている歌の一つ。そして我が琉球國民謡協会のコンクール課難(題)曲でもあります。
この歌が歌えるようになると、しっかりと感情を歌にのせて歌ったり、ナークニーの歌詞としても応用ができるので是非ともマスターしたい1曲と思います。
是非チャンスがあれば練習してみてくださいね♪あなたの三線ライフを応援しています!
今日のブログはココまで♪
あなたの三線ライフを応援します。もしよければ一緒に頑張っていきましょう♪